ある日、山本君が3人に増えました。 「獄寺、来いよ」 山本、否、山本達は声をそろえて獄寺を呼んだ。 「山本?・・・ていうか、何だそれ・・・祟りか?」 目の前の出来事のあまりの非現実さに、獄寺は目を点にして山本、失礼、山本達の顔を見渡した。驚くのも無理はない。こうも同じ顔が3っつ並んでいて、驚くなという方が無理な話だろう。 「まあ、細かいことは気にすんなって」 「ほら、なんか兄弟出来たみたいで楽しいのなー」 佇む獄寺の身体を取り囲みながら、山本達はにこにこと笑った。 「・・・むさ苦しいだけじゃねえか――、」 というか、なんだこの状況。 絡みついてくる複数の腕をさりげな〜く避けながら、獄寺は溜息と共にそう呟いた。山本達は口元の笑みを深めると、逃げようとする獄寺の身体を四方から抱き、その身体を完全に輪の中に拘束してしまう。 「ま、そんなこと言えるのも今のうちだぜ」 「ちょ、はな・・・っん!!??」 身の危険を察した獄寺が身構える前に、山本はその唇に激しく噛み付いた。驚き振り上げられた腕を、残りの二人が押さえ込み、獄寺はすぐに身動きのとれない状態にされてしまう。 「ん、・・・ふぁ、・・・・や、め、・・・んっ」 肉厚な舌が獄寺のそれを絡め取り、全ての理性を奪うかのようにきつく吸う。飲みきれなかった唾液が口の端から漏れ、獄寺の細い顎を伝い落ちた。舌先を甘く噛まれ、上顎をぬらりと舐められる。貪るような口付けに、獄寺の脚の力がかくりと抜ける。だが多くの腕で支えられたその身体が床へ崩れることはなかった。 獄寺の意識が反れているうちに、二人の山本は獄寺のシャツをすっかり剥ぎ取ってしまっていた。晒された素肌を悪戯に愛撫され、獄寺はぴくりと身体を強ばらせる。 「は、・・・・ぁ、――っは・・・」 口付けが終わる頃には、獄寺の息はすっかり上がっていた。紅潮した頬と潤んだ目元が、山本達の欲を煽る。山本は自分と獄寺との唾液で濡れる唇を舐め、「ごちそうさま」と笑みを深めた。 「でもって、いただきます、かな?」 そうして山本達は、力の抜けてしまった獄寺の身体を優しく床に横たえた。未だ荒い息を整えるのに必死な獄寺は、山本達にされるがままだった。扇情的に上下する胸元で、二つの果実が魅力的に揺れている。 「んぁ、あっ・・・・ゃ、め・・・」 きゅっと突然そこを強く摘まれ、獄寺はびくりと感電したように大きく背を反らした。 「っぁあ・・・、ゃ・・・・んぅ・・・」 摘まれていない方の果実を、もう一人の山本がべろりと舌で舐め上げた。その後何度か尖らせた舌先で突くようにそこを刺激され、獄寺は身を捩って悶える。だが足はすでに先ほど深い口付けを獄寺に与えた山本によって押さえつけられており、蹴り上げようと力を入れてもびくり、と痙攣したように小さく跳ねるだけだった。そのうちもう一人も飾りを指先で弄ぶだけではもの足りず、そこを口に含むと強く吸い上げ、軽く歯で刺激した。 「・・・・・は、ぁ・・・・・ざけ、んな・・や、・・め、・・・ろっ」 両側から胸元を責め立てられ、獄寺は激しく首を振った。乱れた髪が首筋を打つ。 「“やめろ”?獄寺、嘘言っちゃだめなのな」 「――――ぁ、っ・・・・・」 山本の無遠慮な手に花芯を掴まれ、獄寺は突然身体を走った強い快楽に身を硬直させる。山本は手早く獄寺のズボンの前をくつろげると、直接獄寺にその指を絡ませた。 「ほら、お前のここ、もうこんなだぜ?」 「ちが、・・・ゃ、・・・・っん、・・・」 既に反応仕掛けた花芯は、先走りの蜜でしっとりと濡れている。山本はそれを獄寺に知らせるように、指先で蜜をすくい取り、花芯にそれを擦り込むようになすりつける。ぐちゅりと卑猥な音が、獄寺の繊細な耳を犯した。 「気持ちいいなら、きちんとそう言わなきゃな、・・・隼人」 「っ、・・・ぁ、・・・・」 胸元の飾りを舌で弄んでいた山本の一人が、今度は獄寺の背後に回ってその耳をねっとりと舐め上げた。熱い舌で敏感な耳を嬲られ、獄寺はふるりと熱い息を吐く。 山本は獄寺の花芯を刺激しながら、器用にそのズボンを脱がせた。すらりと伸びた素足が晒される。山本はその両膝を掴むと、大きく開かせた。 「獄寺、かわいい」 大きく開かれた股の中心で、既に堅く立ち上がった花芯がふるりと震えている。 「ゃ、やめっ・・・、み、・・・るな――っ・・・」 獄寺は顔を真っ赤に染めてなんとか体勢を変えようと藻掻く。がっちりと四方から拘束された身体はびくともせず、容赦なく開かれた両脚はその全てを山本達に晒していた。 獄寺は羞恥に瞳を潤ませ、がむしゃらに身体を動かしてみようとした。だが、突然山本に内股の薄い皮膚に吸い付かれ、獄寺は堪らず甘い吐息を漏らし、山本達を喜ばせた。 「は、・・・・・・ぁ、・・・」 獄寺を背後から抱きしめていた山本は耳を嬲ると、しっとりと汗の滲む首筋に舌を沿わせた。 「・・・・・っひ、・・・・ぁ、――も、・・・ぅ・・」 十分に舌で愛撫された胸元の果実はしこりを持ち、薄く色付いている。悪戯にそこを甘噛みされ、獄寺は知らずそれ以上を求めるように身体を山本に寄せた。山本はそれに答えるようにきつく果実に吸い付き、獄寺はその刺激に瞼を震わせる。それと同時に首筋に吸い付かれ、獄寺はびくりと肩を跳ねさせた。同時に敏感な場所を刺激され、獄寺は荒い息を絶えずその色付いた唇から漏らしていた。 「・・・ぁ、・・・・・っ、・・・ぁ、ああっ―――っ」 山本の熱い舌が、震える花芯を舐め上げる。舌の持つざらついた感覚を意識する前に、獄寺はその花芯から蜜を迸らせていた。 「――っ、・・・ぁ・・・・・、は、・・ぁ・・・」 あまりの快楽に、獄寺の頬をつうっと涙が伝う。 「気持ちよかった?」 その涙をそっと舐め上げながら、山本は獄寺に囁いた。 「甘い、のな・・・」 獄寺の吐き出した蜜をれろりと舐め、山本は獄寺を仰ぎ見た。 「獄寺、もしかして溜まってた?」 きっと睨み付けてくる獄寺の視線を感じつつ、山本は獄寺の蜜を絡ませた指でつっと花芯の周りをなぞる。達したばかりの敏感なそこへの刺激に、獄寺はひゅっと息を呑んだ。山本はしかしそこへは直接触れず、更に指を奥へ滑らせ、ついに後ろの蕾に達した。 「・・・・・ゃ、・・・・・っ」 「大丈夫だ、獄寺。力抜けって」 ふるりと震えた獄寺に、山本はそう言って半開きの唇に優しく口づけた。先ほど獄寺に口づけた山本とは違うとろけるような甘い口付けに、獄寺の身体に入った力が段々と抜けてくる。獄寺が口付けに意識を逸らされているうちに、山本はその指で獄寺の蕾を突いた。 「ふ、ん・・・・・ん、・・・」 知らないわけではないその圧迫感に、獄寺は微かにその整った眉根を寄せた。山本は秘肉を確認するようにぐるりと指を動かして、馴らすように何度か浅いところで挿入を繰り返す。引き締まった腹筋が緊張に震え、押さえつけた内股がひくつく。 「―――っん・・・・」 一気に指を根本まで入れると、獄寺の口から小さな悲鳴が漏れた。山本は間髪入れずに指をもう一本挿入し、熟知している獄寺の鳴き所に指を導くと、ぐいぐいとそこを刺激した。 「――ぁあ、・・だ、・・っ・・・・――」 何度もそこを刺激されると、獄寺は髪を振り乱して快楽に翻弄された。力の抜けた身体を背後の山本の胸に預け、荒い呼吸を繰り返す。もう一人の山本は獄寺の手を取り、やわらかな内側の皮膚にそっと唇を押し当てその弾力のある皮膚の感覚を楽しんだ。 三本の指を飲み込むようになった獄寺の蕾を、山本は時間を掛けてゆっくりと刺激した。くちゅくちゅと卑猥な粘着音が響き、四人の興奮を高める。 「もういいかな?」 「ひゃ、・・・・ん、」 ずるりと指を引き抜くと、山本は獄寺に見せつけるようにその指を舐め、獄寺の羞恥を更に煽った。 「俺、一番のりな」 獄寺の背後に控えていた山本が、獄寺の腰を掴むと、その細い身体を床に四つん這いの姿勢で固定した。「あ、ずりー!」という二人の山本の言葉を聞きながら、山本は堅くそそり立つ自身を取り出した。十分に準備されひくつく蕾にそれを押し当て、獄寺が振り向く隙を与えず一気に突き入れる。 「っああ、ぁ・・・、っ――」 獄寺の瞳からはらりと涙が一筋流れ、突っぱねた足先がぴくり、ぴくりと痙攣する。予想以上の圧迫感に、獄寺は額に汗を滲ませ背中を粟立たせた。 「は、・・・・・く、・・・っん、ぁ・・・」 「く、・・・ずげえいいよ、隼人・・・」 荒い息を必死で整えようとする獄寺の耳にねっとりと囁きかけ、獄寺を貫いた山本はにやりと口元を歪めた。よっ、と掛け声を掛けて後ろから獄寺の腰を抱き直すと、山本はぐん、と腰を強く叩き付けた。 「ゃ、・・・ゃ、あ・・・・は、げし――、・・っ」 「なに獄寺、優しく抱いてほしいの?」 そういって笑う山本に、獄寺はかっと頬を染めて目の前の山本を睨み付けた。 「でも隼人、ちょっと乱暴に抱かれたほうが燃えるよな」 「ち、げ・・・ぁ、あ・・っ、・・・・」 そう言って笑いながら、山本は腰を更に激しく動かした。ぎりぎりまで自身を引き抜き、勢いをつけて再び最奥を突く。獄寺は悲鳴を上げ、身を灼く快楽を受け流そうと首を振った。熱にほんのりと色付いた肌は、香り立つような色気を伴って山本達を魅了する。 「獄寺、・・・俺も頼む」 後ろからの激しい攻めに鳴く獄寺の頬をそっと撫で上げ顔を上げさせると、山本はその口元に自身を押しつけた。獄寺は一瞬目を見開いて唇を震わせたが、もう一人の山本に花芯をきつく握られると目に涙を溜め、既に立ち上がり掛けたそこを舌で舐めた。 「ん、・・ふ、ん・・・っ」 躊躇しながらも、獄寺はそれを口に含んだ。熱い獄寺の舌が山本の雄に絡みつき、舐め上げる。次第に質量を増してくる山本自身に、獄寺は時折苦しげな声を上げた。後ろからの突き上げに震えた舌が、山本を追い立てる。必死で山本を銜える獄寺の髪を指先で弄びながら、山本はにやりと唇を舐めた。 「上手いよ、獄寺」 「当たり前だろ?誰が仕込んだと思ってるんだよ」 な、獄寺、と山本は笑って、手にした獄寺の花芯をゆっくりと扱き始めた。挿入の痛みに萎えかけたそこは、山本の巧みな指によって再び力を取り戻し掛けていた。 「っふ、・・・・く、・・、ん・・・、・・」 目元を赤らめながら獄寺は口に含んだ山本を舌先で刺激し、蕾への快楽に震えた。山本は勝手知ったる獄寺の蕾を責め立て、獄寺の身体を快楽に打ち震えさせる。 「くっ・・・、出すぞ」 前の山本が呻いたと思った途端、獄寺の口内にむっと精の香が立ちこめた。獄寺は驚きそれを吐き出そうとしたが、口内に差し込まれたままの山本自身に阻まれ、思わずそれを飲み込んでしまう。獄寺の喉が動いたのを確認し、山本はその口から自身を取り出した。 「がは、っ・・・・てめぇ、・・・、はぁ・・・っ」 入り込んできた酸素に噎せ、獄寺はその瞳から涙を溢れさせながら目の前の山本を睨みつける。口の端から呑みきれなかった精が溢れ、獄寺の口元を汚していた。 「よかったよ、獄寺」 山本はそう言って微笑むと、赤く腫れた獄寺の目元にちゅっと軽く口づけた。 「・・・ひゃ、っ・・・・・ぁあ、・・・ぁ・・・、」 秘肉を突く山本の動きが早まり、獄寺は息も絶え絶えに震える唇から細切れの艶声を漏らした。同時に花芯を弄る山本の手が早まり、獄寺は美しい曲線を描く背を大きく撓らせ快楽に鳴いた。 「ぁ、・・・・・・っああ、―――・・・・・」 山本の巧みな指に花芯を撫で上げられ、獄寺は喉を反らせて蜜を放った。絶頂時の締め付けに、後ろの山本は小さく呻いてその欲を全て獄寺の中に注ぎ込んだ。 「ぁ、ふ・・・・ん、・・・・」 山本の熱い迸りを最奥に感じ、獄寺は自身の欲望が再び育っていくのを感じた。ずるりと山本が自身を引き抜くと、その刺激に獄寺は小さな嬌声を漏らす。 獄寺は欲望と快楽に滲んだ瞳を山本に向け、濡れた唇を戦慄かせた。 「や、まも・・・と、・・・お、ねが・・・い、・・・――」 「なあ、それってどの“山本”へのお願い?」 獄寺の言葉に、山本達は笑って見せた。獄寺の涙に濡れた瞳がゆっくりと山本達を映し、赤く染まった頬が更に羞恥に染まる。 「だ、れでも・・・・いいからっ――早く、・・・こい、・・・」 「――了解」 山本達の笑みが深まる。 「三人掛かりで愛してやるよ」 山本達は獄寺の身体にそっと口づけた。 2009.8.21
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